茶色の酸化アルミニウムと白色の酸化アルミニウムの違い
色の形成と組成の違い
白色酸化アルミニウム：高純度酸化アルミニウム粉末から作られ、アルミナ含有量は通常99%以上で、外観は白色です。
褐色酸化アルミニウム：原料はボーキサイトであり、無煙炭、鉄粉などの副原料が添加されています。アルミナ含有量は約95%で、黒褐色を呈します。
2. 物理的性質
硬度：白色酸化アルミニウムは硬度（モース硬度9）が高いですが、鉄などの不純物が含まれているため、褐色酸化アルミニウムの方が研削性能に優れています。
融点と安定性：白色酸化アルミニウムは高温安定性が高く（融点は約2050℃）、高温環境に適しています。褐色酸化アルミニウムは熱伝導性に優れていますが、耐高温性はやや劣ります。
3. 応用分野
白色酸化アルミニウム：セラミック、ガラス、高温耐火物など、高純度が求められる分野に使用されます。
褐色酸化アルミニウム：主に研磨材、研磨、工業用研削加工に使用され、また、暗色デザインの陽極酸化アルミニウム板（家具装飾など）にも使用されます。
4. 製造工程
白色酸化アルミニウムは高純度の原料を溶かして作られるため、製造工程がより複雑です。一方、
褐色酸化アルミニウムは原料に不純物が含まれているため、製造コストは比較的低くなります。
要約：成分純度、発色、物理的特性、適用範囲において、両者には大きな違いがあります。白色酸化アルミニウムは高純度と耐熱性という利点があり、褐色酸化アルミニウムはコスト効率と研削性能に重点を置いています。